現職県知事 川勝平太様より お返事いただきました。

ママアクション2014-2015

2017年06月16日 01:58

静岡県知事候補6月13日 ご回答をいただきました。

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2017年静岡県知事選挙候補者   川勝平太 様

私達は、子育て中の母親です。命を生み出し、育むことによって生きることの素晴らしさを体感しています。2012年、原発県民投票の時に県会議員さん達に応援のお手紙を書こうアクションをしたのがはじまりです。県会議員の方達の事務所にドキドキしながらアポを取り、いろんな事を教えていただいたのはついこの間のことのよう。それ以来、「聞く」「伝える」事の大事さを知り、国政選挙のたびに、候補者の皆様に母親達が聞きたいことを公開質問状にして、ブログで発信しています。
子どもを持つ前は少し遠かった「政治」の事も、私達の生活に密接に関係している事も感じています。特に県政においては子どもの教育や災害対策など本当に身近な政策が未来につながる事が多く、今回の知事選も候補者の皆様が何を想い、何を実現させて行きたいのか。とても興味深く感じています。
誰に投票し、私達静岡県に住む私達の意見を反映した政治をやっていただくのかは、子ども達への未来のプレゼント。今を生きる母親達が関心を持っている事を、今回公開質問状にしてみました。
お忙しい中恐縮ですが、私達が責任を持って投票を行えるよう、公開質問状への回答をお願いします。

             ママアクション静岡
             「お母ちゃんたちの公開質問状実行委員会」  


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質問1
政治を行う上で重要だと思う順番に並べてください。

★回答
①命の安全&健康 →②経済③環境④インフラの整備(同順位)→⑤国や市町とのバランス感覚

質問2
周産期~5歳ころまでの支援について教えてください
①産む施設の充実(詳しく)
★回答 
本県の分娩取り扱い施設は、平成7年に141施設であったものが、平成21年では、92施設と過去最低になりました。
平成28年は97施設と若干増加していますが、分娩取り扱い施設の存在しない、いわゆる「空白の市町」もあります。
 県では、身近な地域で安心して子どもを生める場所を確保するため、県内で分娩を取り扱う病院を新たに開設する事業や、勤務条件を改善するなどして産科医等の確保を図る病院等に対する本県独自の助成制度を平成27年に創設し、積極的に支援を行っています。
 さらに、県立東部看護専門学校に「助産師課程」を新たに設け助産師を養成し、産前産後の母子ケアの充実を図っていくこととしています。

②親への心と経済的ケア(詳しく)
★回答
 県では、妊娠、出産期から子育て期に関する様々な相談等に応じる「子育て世代包括支援センター」を整備する市町への支援を行うほか、
母子が適切なサービスを受けることができるよう、センターで働くスタッフの質の向上を図っています。
 また、産後うつ予防のための自己チェック表などの支援ツールを作成し、市町や産科、小児科医療機関が、母親の精神的な健康状態の情報共有を行うようにするほか、乳幼児の発達相談を行うなど、きめ細やかな相談ができる体制の充実に努めています。
 経済的な面では、平成21年当時、未就学児までを対象としていたこども医療費助成について、段階的に拡大し、今や中学3年生まで通院・入院を対象に助成しており、全国的にも高い水準の支援となっています。今後とも市町と連携しながら、支援の一層の充実を図っていきたいと考えています。

③待機児童問題の解決(詳しく)
★回答
 2人から3人の子どもを持ちたいという県民の希望をかなえる上で、待機児童の解消は喫緊の課題であると認識しています。
 平成28年度には、市町との連携により県全体で保育サービスの利用枠を3,353人分拡大しており、ピーク時の平成27年4月に780人だった待機児童は、今年の4月1日現在で456人となっております。
 また、保育士の育成と確保を図る事も必要であり、保育士修学資金等の貸付や、潜在保育士の再就職支援のため、国の基準を上回る手厚い配置を行う保育所の支援を行うほか、処遇改善につながるキャリアアップ制度を構築し、保育所への導入を支援するなど、今後とも保育の量的拡大につながる取組を強力に進めていきます。

④各市町とどのような連携をしていきたいか(詳しく)
★回答
 県では、平成27年度に、県内の各市町ごとに合計特殊出生率に影響を与える要因を分析し、その結果を図や表を用いて「見える化」した「ふじのくに少子化突破戦略の羅針盤」を作成しました。今後はこの羅針盤を活用して、それぞれの課題を克服するための施設に取り組む市町に助成を行うなど、市町と連携して、子育て支援をはじめとする少子化対策を進めることとしています。
 特に、待機児童解消の問題では、待機児童の9割以上が3歳未満の低年齢児であることから、今後も地域の実情を把握しながら、幼稚園の認定こども園への移行しえにゃ小規模保育事業所の整備促進について、市町に働きかけていきます。
 このほか、妊娠健康診査や乳幼児健康診査など、市町が行う様々な保険サービスが適切に行われるよう検診マニュアルの策定を行うなど、県は広域的、専門的な立場から技術的な指導や助言を行っていきます。

質問3 小中学校の教育問題について教えてください。

①静岡県を知る教育では、どのような学習が望ましいと考えますか?
★回答
 自分たちの住んでいる身近な地域について知ることを通して、私たちが誇ることが出来るこの素晴らしい郷土・静岡県を知ることをが望ましいと考えます。静岡県は、東西南北に広がる特徴ある地形であり、様々な自然環境を有し、そこに住む人たちの様々な生活が存在します。
町探検・社会科見学・職場体験など、自分の住んでいる郷土を実感する中で、静岡県を学ぶことが大切であり、その経験が県内他地区の学習にもつながるはずです。学校の教育活動のあらゆる場面を通して静岡を学ぶことが必要です。

②県の学校給食と、市の学校給食会の二重構造はどう考えますか?
★回答
 県学校給食会と静岡市学校給食会は、それぞれが独立しており、例えば食材の発注などにおいて、学校や共同調理場は、必要に応じて県と市の給食会を使い分けて対応していますので、学校現場にとっては、県の学校給食会が二重構造になっているとは言えません。一方、きゅしょくの管轄について、皆様にも分かりやすく情報提供すべきであると考えます。
 私はそもそも、戦後の混乱期に組織された県学校給食会の今日的な存在意識そのものに疑問を抱いています。時代や状況の変化を踏まえ、多くの県民の皆様の理解が得られるよう、学校給食への多様な事業者の参入機会が確保されることが望ましいと考えております。

③学校給食の食の安全についてありましたら教えてください。
★回答
 学校給食は、児童生徒が楽しみにして毎日食べる食事であるとともに、将来にわたる食生活のあり方を左右する重要な食育の機会でもあることから、何よりも安全と安心が大切にされなければなりません。そのためには、学校給食に携わるすべての関係者が。「学校給食食衛生管理基準」を遵守するなどして衛生管理の充実に努め、異物混入や食中毒などの様々なリスクを根絶すべく、関係者が連携し取り組むことが必要です。

④学校の先生方、部活動の顧問になることによってご自分のご家庭は大丈夫なのだろうか?
ご自分のお子さんと向き合う時間があるのだろうかと心配になることが多々あります。教員の勤務体制について配慮がありましたら押してください。
★回答
 部活動が児童・生徒の心身の成長に果たしている教育的な役割や、保護者・地域住民の期待等から、多くの教員が週休日にも部活動を指導している状況は承知しています。
 ご懸念とおりの教員の部活活動指導に係る負担軽減も求められることから、中学校、高校においては、平日のうち1日と、週休日(土・日)のいずれか1日は休みとすると申し合わせをしているところです。
 また、教員だけでなく、家庭や地域との一層の連携を深め、教員の多忙化解消に向けて、コミュニティスクール等の取り組みを推進し、社会総がかり・地域総ぐるみで、子どもを育て、見守る体制作りを進めています。

⑤特に運動部や、吹奏楽部などの活動が盛んな部活動への改善点や配慮がありましたら教えてください。
★回答
 国では現在、休養日の設定や外部指導者の一層の活用など、部活動における教員の負担軽減について検討しているところです。これを受け、県としても運動部活動検討委員会を立ち上げ、本県の実態を踏まえた独自のガイドラインを本年度中に作成するなどして、負担軽減に一層努めていきます。

⑥学習面や精神面での行いたい支援がありましたら教えてください。

★回答
 小中学校には学び方支援サポータ制度があり、授業補助や放課後学習支援等を行っています。また、今年度からは、地域の力を活用して放課後等における学習支援を実施する「しずおか寺子屋」の取組を開始しています。
 さらに、学校における教育相談機能を高め、いじめや不登校などに対応するスクール・カウンセラーや、問題を抱えた児童生徒に対し関係機構とのネットワークの活用など多様な支援方法を用いて問題を図るスクール・ソーシャルワーカーを各市町・学校に配置しています。
 こうした支援は効果を上げていると考えており、引き続き拡充に努めていきます。

問題4 貧困問題について教えてください。
 6人に1人が貧困と言われている現代、しかしこれは全国的な数値であり静岡県内の貧困指数はどうなっていると把握されているのでしょうか。子どもたちの中にも表面化しない貧困があり、片親家庭への心身の支援が行きわたっているか疑問を感じる事があります。どの子も生きていける静岡にする為に考えられる具体的な貧困対策がありましたら教えてください。

★回答
 県では、「すべての子どもを大切にする社会づくり」を重点戦略に揚げ、ひとり親家庭や生活困窮世帯の子どもへの学びの機会の提供など、子供の将来がその生まれ育って環境によって左右されないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、力を入れて取り組んでいます。子どもの貧困対策を総合的に推進していくため、「子どもの貧困対策計画」を策定し、「教育の支援」、「生活の支援」、「保護者の就労支援」、「経済的支援」の4つの柱に基づき、教育委員会とも連携するなど全庁を挙げて貧困問題に取り組んでいます。
 ひとり親家庭の子どもに対しては、放課後児童クラブ等の終了後に学習支援や調理実習など基本的な生活習慣の習得支援、食事の提供等を行っているほか、ランドセル等の購入費用の一部助成などを実施しています。
 ひとり親には、就職に有利となる看護師等の資格を取得する際に、生活支援のための給付金の支給などを実施しています。
 このほか、子供の状況に応じ、スクール・ソーシャルワーカーの設置や、生活困窮世帯の子どもに対する学習意欲の喚起や進学の意識付け、生活習慣の改善等を目的とした通所型学習支援や合宿型学習支援などを行っています。

質問5 学童保育について教えてください。
 保育園の待機児童問題からの続きになりますが、学童期の待機児童問題も深刻です。県として考える対策がありましたら教えてください。

★回答
 県では、「ふじさんっこ応援プラン」に基づき、市町が実施する放課後児童クラブの施設整備に対し、積極的に財政支援をしています。平成28年度は、56箇所、1,767人分の受入れ枠を整備しました。
 あわせて、子供を安全に見守る人材の確保と資質向上のために、放課後児童支援員認定資格研修や発達障害児の専門家を派遣する実施研修を実施するなど、子どもの発達段階に応じた支援や、配慮を必要とする児童への対応の技術の習得に努めています。

質問6 性的マイノリティについて
6月1日より札幌市が性的マイノリティに係るパートナーシップの宣誓制度を政令指定都市として初めて開始し、既に(現段階6月1日12時現在)16組の宣誓書の受領証交付が行われました。
LGBTの方の割合が左利き人口と同じともいわれる現在、教育現場にも理解の必要性が求められています。
今後教員への研修など具体的な対応として何か検討されているでしょうか。

★回答
 県教育委員会では、平成28年度に作成した人権教育の手引書の中で、「性的指向、性同一障害を理由とする偏見や差別をなくそう」という特集を組み、県内の小・中学校や高等学校に配布し、教職員の研修や児童・生徒に向けた学級活動などに活用しています。
 また、教職員を含む希望者(民生委員・保護者等)を対象にして、LGBT当事者の方を招いた講演会や、性的少数者をめぐる人権をテーマにした研修会を開催し、偏見の解消などさらなる理解を深めていきます。
 今後も教育現場や公務部署での一層の理解促進を図るため、教育委員会や行政の職員を対象とした講演会や研修会なども開催るするなど、すべての人の人権が尊重され、多様性を認め合うことが出来る社会を目指してまいります。

質問7 大規模災害にあわれた地域の復興について教えてください。
東日本大震災、熊本地震。最近あった二つの災害は、私達母親の心を大きく動かしています。まだまだ復興と中の地域への支援、また、復興途中の地域から学んでいる事、静岡県ではこうして行かないといけないと感じている事など教えてください。
★回答
 東日本大震災や熊本地震の被災地では、市街地や防波堤の整備、子供たちも含めた被災者の健康管理など業務量が増大しており、一刻も早く被災者の方々が安心して暮らせる地域を取り戻すことができるよう、これまで同様、職員派遣など支援を継続していきます。
 また、「津波対策」はもとより、「避難所などの被災者の生活環境の改善」、「福祉避難所の確保」などの課題を改めて認識し、命を守る危機管理体制の絵充実に取り組んでいきます。

質問8 エネルギー対策について教えて下さい
2011年5月に浜岡原子力発電所は停止したまま、きちんと電気の使える生活を送ることが出来、「原発はいらなかったんだ」という確信を得た私達です。子ども達へ出来るだけ負の遺産を残したくありません。そこで、質問です。

①原発の安全性を確認しつつ出来るだけ早く再稼働したい。
②気候に恵まれた再生可能エネルギーの比率を増やし、停止を続けたい。
③気候に恵まれた再生可能エネルギーの比率を増やし、廃炉にむかいたい。

★回答
 私の回答は、①~③のいずれとも異なります。
 現在の浜岡原子力発電所については、津波対策工事等を実施中であること、原子力規制委員会の審査が継続中であること、さらには使用済み核燃料の処理方法が確立されていないことなどの課題があり、再稼働を考えうる状況にありません。
 したがって、本県としては、全国屈指の日照環境や、富士山や南アルプスを源とする豊かな水資源など地域の特色ある自然資源等を活用し、太陽光、太陽熱、小水力、ばいおます、風力、温泉エネルギーなど、多様な分散型エネルギーの導入を進めるべきと考えます。
 なお、使用済み核燃料については、中部電力が責任を持って処理すべきですが、国主導による再処理事業が軌道に乗らない状況の中、新しい研究・技術開発など、ありとあらゆる可能性を科学的に追及する必要があります。

質問9 国政では立憲主義に反する政治が行われているといわれていますが、あなたは立憲主義を守る政治を進めていきますか?

★回答
 立憲主義とは、憲法に基づいて政治を行うという原理であり、国民の権利・自由を守るため、憲法によって国家権力を制限するといいう考え方に立っています。これは、近代市民革命などを経た長い歴史の中で形成された現代の国家運営の基本的な考え方です。
 我が国においても、日本国憲法第99条において、天皇、閣僚、国会議員、公務員等に対して、憲法を尊重・擁護する義務を定めており、政治に携わる者が、立憲主義の精神を尊重することは当然と考えます。
 なお、政府は、従来の憲法解釈を大幅に変更し、集団的自衛権の行使を容認する決定を行い、平成27年9月、安全保障関連法を成立させましたが、公民的議論を十分に尽くし、憲法改正についても主権者である国民に正々堂々と訴え、選挙を通じて信を問うのが筋であったと考えます。
 私は、立憲主義の原理を忘れることなく、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義など、憲法の基本理念を尊重し、主役はオール県民であるとの考えに立ち、「県民の県民による県民のための県政」の実現に努めることで、県民幸福度の最大化を目指してまいります。

質問10 私達母親に対して、是非PR&メッセージをお願いします
 私達にメッセージをください。今までの実績、自慢もききたいです。子育て論、教育論も教えて下さい。そして、もっともっと候補者の方の事知りたいし、対話をしたいです。
★回答
 先日はお目にかかることができて嬉しゅうございました。
 子育てにお仕事に奮闘されながら、政治や行政にも真正面から向き合おうとされている皆さん、本当にご立派だと感じ入っております。
 私は、知事に就任以来、「子どもは地域の宝」、「子育ては尊い仕事」という想いのもと、静岡県を「生んでよし、育ててよし」の地域にしようと努めてまいりました。不妊症・不育症治療の支援や子ども医療費助成の充実、保育所の確保、放課後児童クラブをはじめとする子どもの居場所づくりなど、この8年間に静岡県の出産・子育て環境を着実に向上させることができたと自負しており、引き続き母親の皆様の声をお伺いしながら、日本一子育てしやすい県づくりに邁進してまいりたいと考えています。
 また、教育においても、教育委員会に任せきりにすることなく積極的にコミットしてきた結果、英数国理社の学力向上はもちろん、商業や工業など実学の奨励、文(学問)、武(スポーツ)、芸(芸術)の三道鼎立などの考えに即した様々な取組が行われています。
 三選のあかつきには、地震・津波対策など安全・安心の確保に立脚し、子育て支援をはじめとする社会福祉の充実を中心施策に揚げ、社会総がかり・地域総ぐるみで“ふじのくに”静岡県の未来を担う人づくりに取り組んでまいりますので、御理解と御協力をお願いいたします。






ご丁寧なお返事ありがとうございます。
改めてデータ化し、ご紹介させていただきます